bronson69の日記

いつか読み返して楽しむための文章。

疲労と寿司、それから余談

金曜日。少しだけ暖かな真冬の日。

 

この一週間ずっと、寝付きが悪かった。ダイエットを始めて食べる量をかなり抑えたせいだろうか。仕事も忙しく、彼女ともケンカなんてしたりして、そんなんだから木曜日くらいからだいぶヤラれてしまってた。きょうは昼からぼーっとしたりイライラしたりお腹の調子もよくなかったり。字面だけ並べると生理中の女子のようだ。確かめようがないのがなんだか残念。そんなんで仕事も身が入らず、To doリストにタスクを山ほど並べてそれをぼんやり眺めているだけの人生だったりした。タスクを潰すのっていかにも「仕事」って感じがして好きじゃない。タスクを洗い出したり解決策を考えたりするのはあんなに楽しいのに、実行フェーズで手を動かすのってなんであんなにやる気でないんだろうか。早く自動化してほしい。というかそもそもなんで自動化されていないのか。欲求や願いは生まれた瞬間に現実化するべきだ。「思考は現実化する」という思考をこそまず現実化するべきで、だから思考現実化マシンが必要だ。「三つ目がとおる」の写楽くんあたりに作ってもらいたい。外見はあの名作「脳みそをトコロテンにする機械」に寄せてほしい。ガラクタを複雑に組み合わせた感じがクール。画像検索したけど見当たらないし単行本は実家なので気になる人は「三つ目がとおる」を読んでください、たぶん一巻に乗ってるはず。あと完全に余談だけどここで「マシン」って言葉が出てくるあたりに自分の年齢を感じる。も少し若いとたぶん「アプリ」って言葉が出てくる。

 

脱線した。とにかく全自動タスク片付け機がほしい。課題を見つけ、解決策を決め、スケジュールを引き、タスクを分解する。人間の仕事はここまでにしてほしい。いいからとにかく手を動かせ!みたいな段階までタスクを分解したら、あとは機械にセットするだけ、みたいにしてほしい。そうならないと僕が仕事を好きになることはないと思う。「手を動かす工程にこそ価値がある」みたいな仕事をなりわいにしていたらまた違ってたのだろうか。たとえば陶芸家のような。それとも全自動陶芸の第一人者として脚光を浴びていただろうか。全自動陶芸って何だ。それはただの工場ではないのか。工場の設計者は陶芸家と言えるのだろうか。工場の設計者が陶芸家なのだとすると、工場は陶芸だということになりはしまいか。陶芸家の作るものはなんでも陶芸なのだろうか。100パーセントの陶芸家、純粋陶芸家、みたいなひとがいるとして、その陶芸家が握った寿司は寿司なのだろうか、それとも陶芸なのだろうか。実態としての寿司を概念としての陶芸が侵食する、みたいなことが起こるのだろうか。ヤバいな。是非とも見てみたいなそれ。

 

なんだろう。何を言っているのだろう。仕事がめんどくさい、疲れた、それだけのことをなにをだらだらと。

 

そういうわけですげー疲れて金曜の夜だったのだけれど、すげー美味しいお寿司を食べたらスッと疲れが抜けていった感じがしたのでお寿司ってすごいな、と思った、という話です。お寿司屋さん的にはいまは冬から春に変わる境目だそうで、季節感に溢れたメニューがたまらんかった。青柳、鯛の昆布締め、春子、赤貝、閂。塩蔵のいくら、それから海胆。途中、あまりの美味しさに身体が痺れて麻痺するような感覚があった。ジョジョの四部のトニオさんの料理を食べるとこんな感じになるのかな、たぶんこれ物凄い賛辞だと思うのだけれど大将には一切伝わらないだろうな…と思いながら寿司に癒やされていた。あの山盛りの海胆を食べているとき、あそこが終点だった。最早これまで、の「これ」があれだった。あのとき、全身の痺れを感じたあのときに一度終わったのだと思う。一度終わって、次の巻物と穴子でまた始まったのだ。そうに違いない。おはよう、おはよう、はじめまして。わたくし、きょうから始まったものです。どうぞよろしくお願いします。

 

NEWGAMEな状態で帰宅して、ようやく「カルテット」の2話を見れた。うん、全部好きだ。美術も演技も会話劇も書こうとしているであろうことも、全部が好きだ。演者も四人とも素晴らしいのだけれど、特に松たか子に吸い寄せられる。目を離せない。なんだろうあの風格。「四月物語」の楡野卯月(記憶で書いてるので漢字合ってるか不明)には絶対に出せなかった強さを感じる。強さというか、タフさというか、強かさというか。エンディングの映像も素晴らしい。いまのとこの今年のベスト・ショート・ムービーだと思う。何回でも見ていられる。羽根を撒き散らしてはしゃいでる4人も最高だし、高橋一生の低い声も「大人は秘密を守る」と歌う松たか子の表情も本当に最高だ。「羽根を撒き散らす」で思い出して槇原敬之の「どうしようもない僕に天使が降りてきた」のPVをYouTubeで見る。曲は何度も聞いているけどPVは久々に見た。時代の感覚が恥ずかしい方向に色濃くて悶絶。小橋賢治のことをひっさしぶりに思い出し、いまなにやってんだろと調べ、ULTRAJAPANのクリエイティブディレクターに就任してると知って驚く。語弊のある言い方をしますが、チャラさのひとつの到達点やないかおいおいずいぶん登り詰めたな、と思いました。

 

寝る前にTwitterいじっててエンジョイミュージッククラブのEこと江本祐介「ライトブルー」のPVが公開されたことを知る。この夏はこればかり聴いていた。


江本祐介「ライトブルー」MV - YouTube

毎分毎秒がキラキラでヤベー。この曲は、夏にあった舞台「魔法」で印象的な使われ方をしていた曲だ。2016年に見たものの中でベストを決めるとしたら、たぶん五回に三回くらいはいわきで見た「魔法」になるんじゃないか、と思ってる。感想も書いた。


いわき総合高等学校総合学科第13期生卒業公演「魔法」 - bronson69の日記

あの舞台に出演していた高校生たちが主演、ロロの三浦さんが演出、島田桃子さんが振付け、監督がエンジョイミュージッククラブの松本さんで美術はひらのさん。ところで江本さんのEと松本さんのMはわかるんですが、なぜひらのさんがCなのでしょうか。本名?ミドルネーム?それともCOMICのC?いつか分かる日が来るのでしょうか。3月の多摩センターのライブも楽しみだな。いわきの女の子たちもダンサーとして参加するとのこと、あの「もーいっかい!」がまた見れるのだろうか。早く見たいな。それまでだらだらと働いて、健やかに過ごさなければ。