bronson69の日記

いつか読み返して楽しむための文章。

日記

軽い気持ちで、浅い中身で、さらさらとメモを取るように日記を書いてみようと思う。書くときの自分を隙だらけにして、なるべく指にまかせて、推敲なんてやらないで。そうやってどうでもいいことばかりを連ねていって、閉め忘れたドアの隙間から何かがひゅるっと入りこんでくるのを待とうと思う。猫とか蛸とか高慢とか偏見とかゾンビとか。とかとかとかとかトカトントン。とんかつを食べたいという気持ちのうち豚肉に向けられた欲望はせいぜい3割がいいところではなかろうか。欲望の7割は衣の食感とソースの味に向けられている。その証拠に、とんかつ食べたい食べたいといっている人間に揚げたてのコロッケにソースダボダボかけたやつを食べさせれば食後にはもうとんかつ食べたいなんて思わなくなる。たぶん。いまうちではブルドッグの「お好み焼き・とんかつ どちらもおいしいJソース」というソースを使っているのだけど、そもそも「お好み焼きソースはとんかつに合わないし、とんかつソースはお好み焼きに合わないし…」みたいな悩みを持ったことがないので、ふ〜ん…としか思えない。一切当たっていない悩みの解決策が書いてあるおみくじを引いてしまったみたいな感じ。ただ、味は良いので気にいっている。なくなったらまた同じのを買おうかな、というくらい。なんでこんなにソースのことを書いているのかというと、いま目の前にあるテーブルにしまい忘れのソースが置かれていることに気がついてしまったからである。こんなん書いてるあいだにさっさとしまえばいいのだけど、しまいたくないからかわりにどうでもいいことを書いている。あと、愛とか本質とか真実とか、そういうもののズバリを描くのはとてもとても困難なことだけれど、愛でも本質でも真実でもないものをどんどん書き出していけば輪郭くらいは見えるようになるかもしれないな、とも思っている。透明人間の気配を察知して、顔面とおぼしきあたりにソースぶっかけて、へえ、こんな顔してたんだ、思ったより童顔なんだね、とか言っちゃう感じ。急にソースかけちゃってごめんね、どんな顔してるか知りたくてさ、テーブルにあるのでちょうどいいのがソースしかなくて、でも良かったよ、これで目を見て話せるし。いままで見えてなかったから、表情とかもわかんなかったし、あれでしょ、見えてないと思って絶対変顔とかしてたでしょ?やっぱそうでしょ、なんか笑いこらえてる感じするなーと思ってたよ。まあとりあえずさあ、これから仲良くやってこうよ。あーソースのにおい嗅いでたらなんかとんかつ食べたくなってきちゃったなー。どうしよう、コロッケならすぐ用意できるんだけど、とりあえずコロッケ食べてから考える?