bronson69の日記

いつか読み返して楽しむための文章。

2015-01-01から1年間の記事一覧

気の利いたポップ・ソング

気の利いたポップ・ソング作ろう 女の子のためのお仕事しよう 気の利いたポップ・ソング作るよ 君だけのために歌うよ ポップで、キッチュで、フレンチで キュートで、シュールで、スウィートで 誰もが誰かに恋するポップソング (カジヒデキ:ポップソングをつ…

素直

同じ部署の後輩が会社を辞めた。「やりたいことができたから」という退社理由はとてもまっとうで、心の底から応援したいと思った。先輩にも後輩にもとても好かれていた女性だったので、何日にもわたって送別会が続いた。一番仲良しだった同期の社員は六日連…

わたくしのわたくし

小西康陽の「わたくしの二十世紀」というアルバムがある。いろんなところでその良さを語るレビューを読んで、実際に聞いてみたら本当によかった。期待通りの名盤だった。聞いた人はみんなこう言う。「極上のポップネスと研ぎ澄まされた美意識の向こうに孤独…

戦争と平和

相容れない2つの民族が居て。なんの因果か、2つの民族はひとつの国家に属していて。イスラエルとパレスチナのように居住地域が別れている、ということもなく。まだらに、ところどころに固まるかたちで、2つの民族が配置されている。お互いは憎みあい、小競り…

出勤

俺の部屋には日がささない。どうせ日がささないから、カーテンは閉めたままだ。朝おきて最初にするのは、部屋の電気をつけること。身支度をして、ドアを開けて初めて、きょうの空がどんななのかを知ることになる。冬が好きだ。どこまでも見渡せるような澄ん…

空洞です

朝から内臓が重だるい。首の後ろがチリチリする。頭蓋骨の裏側に、べったりとこびりつく感触がある。眼はシパシパと乾燥し、足どりは水中を歩くよう。出勤してからずっと、集中力のいらない仕事をチンタラ進めて誤魔化している。不快感の半分は、昨日の酒に…

食えばわかる食わないとわかんない

毎日メシを食っている。いや当たり前のことなんだけど、こないだまではメシを食わない一日とかザラだったのだ。とにかく毎日メシを食っている。弁当だったり惣菜だったり自炊だったり。ひとりのときは、あまり外食をしない。基本、メシは家で食う。家でメシ…

新生活

土曜日に引っ越しをした。朝イチで新しい部屋に荷物をいれた。それから通販で買ったカーテンやら洗濯機やら物干し竿やら無線LANルーターやらなんやらかんやらがドサドサ届いて、昨日まですっからかんだった部屋がなんかもうてんやわんやになった。ただ想定外…

前夜

あすの朝にはこの部屋を出ていくいまは何も書きたくないいつか今夜のことをどこかに書こう書けるようになれたらいいなそのときはなにか、なにかもっとべつのかたちで誰も知らない美しい川の水底でずーっと磨かれ続けるピカピカですべすべの青い石小さいころ…

ええんか寂聴

今朝、通勤のバスに乗っていたら、前の人が日経新聞を読んでいた。ある記事が目に入った。前日に亡くなった野坂昭如について、瀬戸内寂聴が追悼コラムを寄せていた。内容はもちろん読んでないけれど、結構な分量で、思い出話を語っていたようだった。で、思…

ファミリーヒストリー

NHKのファミリーヒストリー・林家正蔵の回を見た。祖父の正蔵、父の三平、当代のこぶ平と三世代に渡る落語一家の物語だ。祖父の正蔵は顔からして面白かった。落語みてると、面白いかどうかはだいたい顔でわかるようになる。元は桶屋で、ひょっと落語家に転身…

いつもいつでもそこにいる亀

駅から家までは、バスに乗って20分。最寄りのバス停から2つ手前で降りて、5分歩くと少し大きな公園がある。公園には、昔ここにあったという、お寺の名前がついている。駅からも幹線道路からも離れた場所にあり、住宅街の真ん中にぽつんと佇むエアポケットみ…

どですかでん

どっですっかでん。どっですっかでん。どっですっかでん。どっですっかでん。六ちゃんは電車が大好き。いつも電車の真似をして走り回っている。どですかでん、とは電車の音だ。ガタンゴトン、が、六ちゃんにはどですかでん、に聞こえているらしい。どっです…

おふくろ・おまんこ・オンエアバトル

観客がボールを投票し、ボールの重さの合計が基準を超えたらネタがオンエアされる。基準を下回ったらおふくろのおまんこがオンエアされる。というシステム。

一階が店舗

駅チカの賃貸を探していると、一階が店舗になっている物件によく出くわす。事務所だのリラクゼーションだの、そういうテナントならラッキー。デメリットは何もないし、2階に住んでも足音を気にしなくて済む。飲食店やスーパーはちょっと注意。虫が苦手な人は…

なんか明るいことを書きたい

フラレてから一月たって、その間にも傷つくことや腹が立つことがいっぱいあって、体もストレスから立ち直れていなくて、毎日毎日死にたい死にたいって思いながら生きている。さっさと前へ進もうぜー、とか次次次だよ次があるさ、なんてまだ全然思えないし、…

やりたいようにやればいい

死にたいときには死んだらいい。生きたくなったら生きればいい。面倒くさけりゃすぐ死んで、死ぬのに飽きたら生き返る。死んだり生きたり死んだり生きたり。面倒くさいの繰り返してれば、あっというまに年が明け、あっというまに年末だ。門松は、冥土の旅の…

運命の鍋

寒い。急に急激に寒い。気づかぬうちに、するりと冬になっていた。冬なので、夕飯は鍋にする。駅の西友で鶏肉と豆腐と醤油を買う。白菜は売り切れている。バスに乗り、降りたところの近くのスーパーで白菜と、ついでに豆苗を買う。家に帰る。鍋に水を張り、…

いつもよりすこし高級な酒

あなたは酒を飲むひとだろうか。俺は酒を飲む。飲む、といってもそこには様々な種類の飲み方がある。水割りかロックか、という話ではない。ここでいう種類とは、頻度と、量と、質である。普段の俺であれば、月に一度か二度、安くて上手いもつ焼き屋で、ホッ…

味噌ラーメンと中原中也

三週間ぶりに食欲がわいた。ダイエット的にはやめといたほうが良いのだろうけど、せっかくわいた食欲を無碍に扱うのも可哀想なので、きちんと飯を食うことにした。近所のラーメン屋に出向いた。家から歩いて三分。ネットの評価は低いけど、地元客に愛される…

ソファとカーテン

家の審査が通った。安心した。年内の引っ越しに向けて、やるべきことが山積みだ。内見、契約手続、引越し屋探し。カーテンや家電の購入。片付けに荷造り。ひとり暮らしは7年ぶりだ。昔は家なんて寝られればいいと思ってた。部屋は寝る場所で、本の収納場所だ…

シルクロード

シルクロード、ってあるやん。あれさあ、ほんまは砂漠やん。けど、音だけ聞いたら、純白のシルクが敷かれた道と思うやん。映画祭のレッドカーペットみたいにシルクが敷かれたような道。おう。シルクロードがホンマにシルクが敷かれた道だとしての話なんやけ…

パッとサイデリア

パッとサイデリア〜パッとサイデリア〜大好きな町だ〜から〜離れられ〜ない〜いつまで〜もこの家で暮らしていた〜い〜パッとサイデリア〜パッとサイデリア〜まさかこの歌に涙するなんて、思ってもみなかった。俺は来月、7年つきあった女と別れ、同棲を解消し…

ただの愚痴

なんかやべえなあ、また波きてんなあ。はやく引っ越し決めたいのに不動産屋から連絡がない。審査結果は今週中にと言われてたのにな。落とすなら落とすでいいから早くしてもらえないかなあ。普通に考えれば落ちる理由は無いんだけどなあ。ガンガン準備して早…

っぱち

嘘っぱち。やけっぱち。でこっぱち。っぱち、って言葉が好きだ。音がよい。っぱち。はねて、はじけて、消えていく。例えるならば、花火のような。昔、調べてみたことがあるけれど、っぱち、って言葉には、意味とか由来とか、そういうものが何にもないらしい…

本当にあった嘘みたいな嘘の話

飯を食えなくなったのでついでにそのまま食わずにいたら、体重がガンガンに落ちていく。非常に小気味よい。仕事用のパンツがどれもブカブカである。しばらく前に通販で買って丈詰めがめんどくさくてそのまま放置してたチノパンはたぶんもう履けない。そのく…

いたくないいたくない

ひとりの部屋に帰る。あれからうれしいことがいくつかあった。心配してくれる友達がありがたかった。賃貸サイト巡ってたら予想外の掘り出し物と出会った。新居候補のある街がとても素敵な街だった。飛び込みで入った寿司屋が大当たりだった。しんどいことも…

誰かとどこかで

美味しいものを美味しいと思い、美しいものを美しいと思う。わたくしもこの年齢になりましてね、そんなふうに生きていくことが人生の目的なんだと、わたくしもそう思うようになったんですね。わたくし長いこと、あのー、何が美味しいか、何が美しいか、それ…

部屋とワイシャツと私

大きな穴があいてた。大きな幸せで蓋してた。大きな幸せがなくなった。大きな穴は深く深くなってた。のぞきこむと、深い深い穴の底に、腐りかけた肉があった。俺だった。俺は俺を見るのははじめてだった。仕事もできず、人から好かれず、世の中についていけ…

石川啄木くん

啄木くん、きみの有名な歌に、 友がみな われよりえらく見ゆる日よ 花を買い来て 妻としたしむってのがあるよね。俺さあ、きみの気持ちわかるよ。やめといたほうがいいってわかってたんだよね。わかってんのに、フェイスブックで同級生の名前を検索しちゃっ…