bronson69の日記

いつか読み返して楽しむための文章。

「シン・ゴジラ」感想

ごあああああああ!!!!

すげえ、すげえぞおおおおおお!!!!

なんかすごいもん見たぞおおおお!!!

 

ネタバレはしないつもりだけど、少しでも興味を持ってるひとは情報を入れずに見てほしい。この先の文章なんか読まなくていいから。迷ってるなら見た方がいいよ、怪獣映画のオールタイムベストだよこれ。

 

 

 

 

とにかく俺はシステムに萌えるのだとよーくわかった。マシン、機能、組織、徹頭徹尾目的合理性に則って作られたモノたちが最大限の合理性と熱意とド根性によって激しく、だが滑らかに動き回るサマが大好きなのだ。この映画は明らかに先の震災と福島の原発事故を受けての作品だけれど、そこに政治的メッセージはひとっつもない。ただ単に、「ゴジラっつったら核でしょ!、初代ゴジラのテーマを受け継がなくてはいけないに決まってるでしょうがあああ!」という極めてオタク的なこだわりで投入された要素だ。そもそもSFとは、ゴジラとは、シミュレーションであるべきなのだ。「もしもボックス」であるべきなのだ。「もしも、この日本に、放射能を撒き散らして暴れる怪獣が現れたら…?」このもしもを科学的にこじつけ、成立させる。それがサイエンス・フィクションだ。シミュレーションは現実的に、でも嘘をつくときは徹底的にハデに、カッコよく。エヴァヤシマ作戦がいい例だ。日本中の電力を集めてポジトロン・ライフルで狙撃。守りはスペースシャトルの底面で作った盾。このカッコいい嘘のつき方よ。これと同じくらいカッコよい嘘がこの作品には出てくる。でも嘘であって嘘じゃないんだよ。福島の原発で戦っていた人たちはあれを現実にやってんだから。

 

こんなこと書いていいのかどうか迷うんだけれど、俺たちは、震災と原発事故を経験した俺たち日本人は、不幸にも世界で一番「シン・ゴジラ」を楽しめる国民になってしまった。楽しめなくていいから震災がなくなってくれたほうがいいに決まってるんだけれど、きょうの俺は、ゴジラによって破壊される街、打ち上げられ流される船、倒壊する家屋と舞上がる土煙、それらを見るたびに震災の映像を思い出し、恐怖に鳥肌をたてていた。それは、映画を面白くする最高のスパイスだった。あの震災の記憶を、「シン・ゴジラ」は映画を面白くするスパイスとして使い、俺はまんまと楽しんでしまった。罪悪感がすごい。でも、起きたことはどうあがいてもなかったことにはならないから、それなら楽しんだほうがマシじゃないか。簡単にそんなふうに言ってしまっていいのか。でももう楽しんでしまったのだ。興奮してしまったのだ。嗚呼。

 

あー、あと何回見に行こうかなー。

バイもん見たなマジで。

マジで。

マージーでー。