bronson69の日記

いつか読み返して楽しむための文章。

記憶たどって

ジブリ美術館に行こうって一月半も前からチケットとって予習復習なんかもやって、でも当日になったら前日までのハードワークに二人ともグロッキーになっちゃって目が覚めたのは入場に間に合うかどうかすっげー微妙な時間で、どうする?まだ間に合う?本気出せばいける?どうする?本気出す?みたいなやりとりをしつつでも起き上がるつもりは一切なく、そうこうしてるうちにどう足掻いても絶対に間に合わない時間を迎え、あーやっぱ行くべきだったよねーさっきのタイミングで起きて本気出してタクシー乗ったらなんとかなったよねー行きたかったねー勿体ないことしたねーみたいな感じで無駄にしてしまったチケットの名残りを惜しみ、ところでお腹すかない、そろそろ起きないとランチタイム終わっちゃうよ、行ったことない方面にぷらぷら歩いて行ったことないラーメン屋さんに行こうよ、この明るさだとだいぶいい天気だと思うよ、で出てみたらその通り外は快晴、歩き出してすぐに新規オープンのアイスクリーム屋さんを発見、レモンソルベとピスタチオのダブルをひとつ、塩ミルクとプラリネバナナとレモンソルベのトリプルをひとつ、公園のベンチに腰を下ろして並んで、あっちにははしゃぎまわる子どもたち、こっちには小さめのベンチで身体を折り曲げてむりくり昼寝する青年、見上げれば太陽と萌黄色の葉桜、ふたりで5種類のアイスを平らげ、知らない道をホテホテと歩いてラーメン屋へ、ハンサムな店主と美人な店員さんの作る端正な醤油ラーメンを堪能しそぞろ歩きを続行、坂を下ってケーキ屋さんをのぞいて友達にばったり出くわして、なにやってんの、散歩だよそっちこそなにやってんの、散歩だよところで見慣れんコーヒー持ってんねそれどこの、あーこれあの健康食品とこの隣にあたらしく出来たんだよ、そーなんだ行ってみるわ、んじゃまた、って別れて通りすがりにいい感じの古本屋を発見し吸い込まれ、植草甚一の古い大判のムック本、高野文子の「棒がいっぽん」、北杜夫の「どくとるマンボウ航海記」など何冊か購入、ずっしりと重たい紙袋を抱えてコーヒー屋さんへ向かい、お洒落なんだけど味は普通なコーヒーを飲みながら戦利品を吟味、帰宅するころには日もくれちゃって結構いい時間になっちゃって、荷物おろして靴ぬいで、とたんに襲いくる疲労感、あーもうだめだ動けねー動きたくねーってベッドに倒れこんでいつのまにか眠りこんでしまう。

先週末、確かこんな感じの一日があったような気がする。

ほっとくとするっと忘れてしまいそうだから、いまのうちに書いておく。