おやすみ前の考えごと
ベッドにもぐって考えていたこと。
急に、とんでもないアンチLGBTの、オカマ絶対殺すマンみたいなやつが独裁者になったとして。
オカマ狩りが行われるなか、多くの異性装者が迫害を恐れて目立たぬように服を着替えて。
そんな絶望的な世界になっても、美輪明宏はきっと何も変わらずあの格好で振る舞うのだろう。
官憲に難癖つけられても、私の眼にはあなたのような美しくない存在は入らないの、的なことを言って、一瞥もくれず平然と歩くだろう。
やがて暴力によって捉えられ、蹴られ、殴られ、丸刈りにされて作業服を着せされ、街なかでさらし者にされる。美しかった顔は血に汚れ、腫れて息も絶え絶えだ。
官憲は群衆に言うだろう、お前らの中にも隠れLGBTが潜んでるんだろう、違うというなら証明しろ、ひとりひとり、こいつの顔にツバを吐きかけろ!
LGBTも、そうでないひとも、心のきしむ音を聞きながら、泣きながらツバを吐きかける。
顔と顔を向き合わせ、どうしてもツバを吐くことなどできず、そのまま泣いてしまうものもいるだろう。
そのとき私たちは耳にするだろう。
小さい、しかしはっきりとした歌声を。
…父ちゃんのためならエンヤコラ…
…母ちゃんのためならエンヤコラ…
私なんてどうなってもかまわない。
あなた方が幸せでいられるならそれでいい。
だから泣かないで。
わたしにツバを吐きかけなさい。
すべての親たちは、そうやって子どもを育ててきたのだから…
なんてことがあるとして、
てのがベッドにもぐって考えていたことです。
あと、江原先生はどっちの方なんですかね?
知ってる人がいたらこっそり教えてください。
ではみなさん、おやすみなさい。