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bronson69の日記

いつか読み返して楽しむための文章。

ぼんやり

ぼんやりと毎日を過ごしている。ぼんやりと、なんとなく。だらだらと働いて、それなりに疲労して、半自動的に帰宅し、湯を浴び、食べ、眠り、翌日を迎える。なんともしまらない日々を過ごしている。

 

これじゃいかんな、とカレーを作ったりしてみるも、いかんせんぼんやりしているので、カルダモンをザラザラッと20粒くらい入れてしまったり、古くなったニンニクをありったけぶちこんだり、普段やらないようなことをやってしまい、結果的に北インドカレー大敗北風、みたいなものが出来上がってしまった。ひと匙すくって口に含めば、頭蓋骨の裏側いっぱいにカルダモンの清冽さとニンニクの鈍重さが広がる。テンプルとボディを同時に殴られるような圧倒的な滅多打ち感を味わえる。よく煮込んだはずの豚肉はひたすらに固く引き締まり、噛みしめると筋繊維がここぞとばかりに繊維らしさを主張してくる。そんなふうにパワフルではあるのだけれど、全体の味はというと、なんだかはっきりせず、やっぱりぼんやりとしているのだった。

 

たぶん空のせいだ。青空のくせにヌケの悪い、少し霞がかった、春めいた空のせいだ。空がぼんやりとしているから、それにつられてこっちまでこんなにぼんやりとしてしまうのだ。

 

何をしてたってぼんやりしてしまうのだから、どうせなら本腰いれてぼんやりしたい。梅の花でも見ながら日向ぼっこなんていいな。日当たりのいい縁側に、リクライニングチェアでも置いてさ、昆布茶なんてすすりながら、ひたすらぼやぼやしてたいな。ぼやぼやしてるうちに、話題の映画も楽しみにしてたお芝居も、ぜんぶ後の祭りになって、ニュースもインターネットも見逃して、いろんな流れに取り残されて、でもまあそんならそれでいいや、って思いたい。勤労も遊興もなんだかめんどうくさいので、めんどうくさくなくなる時期になるまで、ぼさーっとしながら過ごしたい。

 

あー。隠居したいなー。