堕落堕落堕落イェー

やる気の季節が終わって、堕落の季節がやってきた。ような気がする。

朝起きてパンツを履き替えるのに時間がかかるようになった。

シャワーを浴びて髪を乾かすのが面倒になった。

洗濯物を取り込んでからたたむまでのタイムラグが長くなった。

仕事の締め切りを締め切りと思わなくなった。

眠くなくても寝ていたい。

薄く長く飲み続けていたい。

ひとりでだらだら酔っ払っていたい。

ダメな自分が嫌いじゃない。

バイオリズムというやつで、やる気にあふれた季節が終わると、だらだらとダメでいたくなる。

でも坂口安吾みたいに筋の通った堕落じゃないから、どっかでダラダラすんのに飽きて、仕事したり家事やったり出かけたりしだすんだよね。

堕落してるときは焼酎とビールがいい。

扇風機ぶん回して、スーパーのパック寿司なんか食いながら、缶ビールをそのまま飲む。

お供はラジオの野球中継、音楽だったらピーズが似合う。

スカパーがあれば、割れ目でポンとか流しとくのもよい。

成長とか、生産性とか、明るい未来とか、そういうのを一切寄せ付けないのがいい。

いまこの時の快楽、それも寝っ転がって手の届く範囲のお手軽な快楽を追求して、ひたすらだらける。

いちばん長くなっているときの猫くらいに身体をみょいーんと伸ばす。

半径3メートルくらいの狭い世界に引きこもって転がって、でも気分だけはちょっぴりロックンローラーな感じ。

明日はどーすっかなー。

明日も暑い一日になりそうです、とかいってる、わっ、超煽られる。

暑いのやだなー。

出かける気マンマンで支度して外出て回れ右しよーかなー。

銀座まで出るつもりで家出て諦めて本屋で涼んで帰ろうかなー。

きっちり銀座いって怖い絵見て当てられて鬱々として帰って布団かぶって寝込もうかなー。

無駄に徹夜して朝寝て一日を棒に振るってのもあるな。

とにかくダラダラ適当に過ごそう。

溶けたようになって過ごそう。

夏だからな。

ダメでも俺のせいじゃない。