落語でブクロ
遅くまで飲んだ翌日って最低でもお昼すぎまでは寝ていたいじゃないですか。でもここ何年かで寝ていられなくなったんですよね。どうしても8時くらいで目が覚めちゃうんですよ。これってやっぱり老化現象なんですかね。お爺さんが4時に目を覚まして無闇に散歩に出かけるみたいな、犬の散歩に行きすぎて犬のほうが足腰をやられるみたいな、ああいう未来に近づいてるってことなんですかね。あのころの未来に僕らは立っているんですかね。どうなんでしょう。どうなんでしょうね。
きょうも8時頃に目が覚めちゃって、もちろん眠くてたまらない、たまらないんですけどどうしても二度寝ができない。平日、きちんと出社しなきゃいけない日にはいくらでも出来るあの二度寝が、休日になると出来ない。これって由々しき問題じゃないですか。やらなくていいときには出来る、でもやりたいときには出来ない。なんか人生振り返っちゃいますよね。本番に弱いっていうか。あの時もあの時もそうだった。でもよく考えるとぶっつけ本番で何とかなったこともたくさんあるんですよ。なんせ準備とか予習とか嫌いだったんで。なんでしょう、なんの話でしたっけ。
それで、8時頃に目が覚めて、眠いんだけど眠れなくなって、そのままベッドでダラダラ動けずにいるとあっというまに出かける時間になっちゃうんです。シャワーを浴びて無理やり頭のボンヤリを取っ払って、今年はじめて半袖で外に出ます。友達と合流して池袋に向かい、落語会に行きます。小三治、喬太郎、文菊、朝也。なかなか豪華な顔付けです。でも我々は眠い。席だって随分いい席です。でも眠い。酒だって残ってる。コンディションはひどいもんです。
そうするとどうなるか。とにかく素直な生き物になります。面白ければ笑う。つまらなければ寝る。結果だけ言えば、朝也さんは眠る、喬太郎さんは爆笑、文菊さんは引き込まれる、小三治さんは笑うんだけど眠る、という感じでした。朝也さんごめんなさい、我慢できませんでした。小三治さんは、もうなんていうか、心地よすぎた。面白いんですけど、この数年で一気に老人力がついた感じで、「青菜」の前半、フワッとした空気が優しくて、飲み込まれてウトウト…としてしまいました。なんですかねあの緊張感の無さ。往年の小三治の高座とは何か変わった気がします。
きょうの会場は池袋の芸術劇場だったんですけど、池袋って芸術劇場かサンシャインの水族館か、どちらかにしか来たことがなくて、馴染みも土地勘もまるでないんです。なので終わって散歩してると目に映るものみな新鮮だし、自分がどこにいるかもわからなくなるし、歌舞伎町を二倍くらい雑にしたような街のなかをぐるぐる周りながら、圧倒的に自由な感じ、異邦人な感じを堪能して興奮してました。要するにようやく眠気が去ったってことなんですけど。下の写真はうろうろしてるときに見つけた中国人の書いたであろうオサム・グッズ風の絵です。
それで友達の彼女と合流してビール飲んで麻やら辣やらを楽しんで、とはいえ昨日の疲れも残ってるんでほどほどのところで切り上げて、帰宅したら秒速でもっぺん寝ちゃって今に至ります。録画したテレビの消化に勤しみながらこれを書いてます。江口寿史が還暦って知って驚いてます。COMIC CUEのころ高校生だったもんなあ、そんくらいになるよなあ。
明日は明日でまた遊ぶ予定があるのでとっとと眠らなくては。楽しさに応じて疲労が消えるシステムがあればいいのに。20代の後半くらいまでは備わってた機能なんですけどね、どこにいってしまったんでしょうね…