村上隆コレクション
日曜日。
副都心線で横浜へ。
乗り換え無しで四十分。
横浜って近いな。
どうりで崎陽軒もいろんなとこにできるわけだ。
コレクションはすごかった。
すごかった、としか言いようがない。
「すごいもの」ばかり大量に展示されている。
特に響いたのは立体物。
器、壷、茶碗。
巨大な巨大な立体物。
名物が説明もなく大量に並んでいる。
名物じゃないもの、由来不明の鉈や雑巾も並んでいる。
「価値」が何なのかわからなくなる。
自分が何を「美しい」と思っているのか、自分を圧倒するこの「すごさ」が何なのか、わからなくなる。
物から放たれるアウラに翻弄される体験。
本当にすごかった。
反面、平面物はそこまで凄く感じられなかった。
自分に審美眼がないだけなのだろうけど、どうしても意味を読み込んでしまって、作品の強度をそのまま味わうことが出来なかった。
圧倒されることができなかった。
自分にもっと美術の知識があれば、せめて「箔」に圧倒されることはできたのかな。
やっぱりもっと知らないと、きちんと楽しむことができない。
3月に出るという図録も予約。
楽しみだ。
ぐったりしながら美術館を出る。
みなとみらいのビルたちが夕焼けに染まる。
とんでもなくデカい立体物。
海の方から強い風が吹く。
並木が風に吹かれ、木の葉がざわめく。
一枚一枚の揺れ方がはっきりと見え、目の奥に張り付く。
目に映るものがくっきりしている。
感覚が開いている。
暴力的にこじ開けられている。
世界から放たれるアウラが流れ込んでくる。
あまりにも美しくて、普通にしていられない。
本当にすごい展覧会だった。
徒歩で中華街へ。
いま全身が疲労感でいっぱい。
頭もぐったり、体もぐったり。
きのうのボーリングの疲れも合わさってとんでもなく疲れてる。
きょうはなんかとんでもない夢を見そう。
帰ってこれないような夢。