bronson69の日記

いつか読み返して楽しむための文章。

ヤクザと憲法

三連休初日、歯医者に行って、それから「ヤクザと憲法」を見に行く。
ポレポレ東中野はほぼ満員。
かっこ悪かったなー、ヤクザ。
「あーこの人はなんの仕事してても成功しただろうなー」って感じの人がひとりもいない。
組長さんだけはちょっとかっこよかった。
けど管理職向いてない感じがした。
プレーヤーのほうが評価高そう。
あと撮影クルーの心労と戸惑いを感じた。
「ヤクザの事務所に密着取材」って、ドキュメンタリーのスタッフからしたら、逃したくない獲物だと思うし、気合入れて撮影してるのは伝わってきた。
なんだけど、その結果撮れた映像は、だらしのないものだった。
しょぼくれた、可愛げもないダメなおっちゃんたちが、やたら手ブレする画角のなかでワチャワチャしているだけだった。
そこには斜陽の組織に特有の悲しみしかなかった。
編集してるとき頭抱えたんじゃないかな、どう提示すればいいんだこれ、って。

しょんぼりした気持ちで外に出ると、昼と夕方の間くらいの中途半端な空が広がっていた。
GalaxieDeadの「やさしいスポンジ」をリピート再生しながらホテホテと歩く。
新宿につくころにはすっかり気分がよくなっていた。
近所のワイン屋さんで四恩醸造のワインを買い込む。
夜は友人カップルと家飲み。
そのまま夜中に凪でラーメン。
こんな夜中にラーメン食ってる俺らのほうがヤクザよりよっぽど悪いことしてんじゃないかなあ、とか思った。