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bronson69の日記

いつか読み返して楽しむための文章。

夜が明けなければいいのに

もっともっと遠く遠く遠くに行こう
鏡の前で髪を整え
二回三回くっしんをして
ダッフルコートのポケットに現金とカード
それからスマホとヘッドフォン
体内にはアルコール
あとは何も持たずに行こう
深夜の街で耳から爆音
口から水蒸気
ばかみたいに歩く歩く
すれ違う人
飛ばすタクシー
ガストと吉野家の明かりが見える
もちろん全部素通りだ
セブンもローソンもファミマも知らんね
もっともっと止まらずに歩く
歩いたらなんかあんのかな
わがままで無器用でかわいくてでたらめな
めんどうごとのかたまりみたいな
そんな女の子はおらんかな
たぶんいっぱいいるんだろうな
向こうに見えるマンションとかさ
どこかの開いてるバーとかさ
うっかり出会ったりしないかな
そんで好きになったりさ
そういうのいいな
歩くのと同じくらいいいよ
坂を登る坂を下る
元に戻ってまた登る
遠くの空がぼんやり明るくなってくる
夜が濃紺に変わる
不健全が吹き飛ばされる
遠く遠く遠くのほうからゆっくりゆっくり朝になる
誰も好きにならないままに朝になる