bronson69の日記

いつか読み返して楽しむための文章。

ほぼ日の正しさ

どっかでほぼ日手帳の記事を見かけたからほぼ日について書く。


ほぼ日は正しい。

もう圧倒的に正しい。

あれは本当に理想的な商売だ。


ほぼ日の利益の源泉は「信頼されること」と「好きになってもらうこと」だ。

この二つは似ているようで違う。


信頼を獲得するためにほぼ日が何をやっているか、箇条書きにしてみよう。


・行動の意図を説明すること

・間違いがないように最大限の努力をすること

・失敗を隠さず、きちんと謝罪すること


基本的にはこれだけ。


次に、好きになってもらうためにほぼ日がやってること。


・人間を見せること

・ほぼ日自身の好みをはっきりさせること

・目的を「儲け」に置かないこと

・やりたいことをやること、やりたくないことをやらないこと


だいたいこんな感じ。


昔のインターネットの匂いがする、

と思わないだろうか。

Linuxのような、「伽藍とバザール」のような、古き良きインターネットの匂い。


僕は、ふたつの理由で、ほぼ日のやっていることがとてもインターネット的だと思う。


まずひとつは、目的を金銭的利益に置かないこと。


初期のインターネットは、「より良くなること」をモチベーションにして動いていた。

ビリオネアはたくさん登場したけど、それはあくまで結果だった。

ほぼ日は稼いでいる。

けれど、それは結果論だ。

利益は活動継続(組織存続ではない)のための必要条件にすぎない。


もうひとつ、これがほぼ日とその他のサイトの決定的な違い。


「声の集まる場」ではなく「声を出す個人」であり続けること。


ネットを使ってマネタイズを考えるとき、多くの人は「場」や「サービス」を作ろうとする。

ほぼ日はそのどちらでもなく「信頼される友人」になろうとした。

口コミの飛び交う場をつくるのではなく、口コミを語る友人そのひとになろうとした。


インターネットは、もともと個人のものだった。

個人がサイトをつくり、日記を書き、知り合い、繋がっていた。

すべてのサイトは人間だった。


ほぼ日は、利益を目的におかず、組織のしがらみや政治とも無縁なので、「やりたいこと」に真摯に取り組むことができる。

ユーザーから顔が見える個人として認識されており、好かれているので、ユーザーはほぼ日がオススメするものを良いと思う。


めんどくさくなってきたのでこの辺で投げて終わる。